フリーランスにしては、今年はよく飛行機に乗りました。
なんと計9回。うち4回は欧州圏内で、後の5回は長距離。
特に日本へは4度も行きました。
仕事と私用を兼ねてではありますが、
こんなに頻繁に帰ると有難みが薄まってしまいます。
エコノミークラスの何とも言えない窮屈さと
気圧の変化による何とも言えない気持ちの悪さは
年を追うごとに辛くなってくるのですが、
そうかといって船で行くわけにも参りません。
同じ日本行きでも、窓外の景色は毎回違い発見があります。
特に今秋の東京行きでは、離陸後5時間くらいだったか、
機内も消灯されてひっそりしている時間帯に
漆黒の星空を見たくなり、ブラインドを上げました。
ところが遥か雲の上なのに、空が煙っていて星が見えない。
不思議に思いながらしげしげと眺めていると、その煙った空が
カーテンのようにゆっくりと形を変えていくではありませんか。
生まれて初めて見た、白いオーロラでした。
窓越しの携帯で写せるようなものではないので、
写真をお見せできないのが残念ですが、
存在に気付いてから優に1時間半、
シベリア上空を、白いカーテンが果てしなく、
そして静かに覆っていました。
同じ柳の下に・・・という諺ではありませんが、
その後の日本行きで再びオーロラを拝むことはできていません。
今年最後の日本行きで撮った、ソフトフォーカス(笑)の写真で
お茶を濁すことにいたします。
まず、往路でオランダ北沖のワデン海上空を通過したときの写真です。
地図では北が上で、写真では左なので、位置関係が紛らわしいですが、
写真中央やや上に見えている入り江が、オランダとドイツの国境を跨ぐ
エムス川です。
復路では日本海側へと北上したとき、遠景に富士山が小さく見えました(左)。
それから11時間ほどして見えてきたのが、オランダ北部上空からの眺めです(右)。
水と陸地がとても近く、肩を並べるようにしている様子を見ると、
ああオランダに帰ってきた、という気がします。
今年は、移動してばかりの慌ただしい一年でしたが、
果たして来年はどうなるでしょうか。